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中古車ビジネスナンバーワン企業、ガリバーのリアルとデジタルを融合する最新マーケティング戦略(1/3)

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株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル)
デジタルマーケティングチームリーダー、兼リアルマーケティングチームリーダー
中澤 伸也氏

Profile 家電量販店ソフマップにて店舗フロア長やバイヤーとして現場経験を積む。2000年に全社プロジェクトであるECリニューアルに参画し、「日経EC大賞グランプリ」を獲得。データマイニング、経営管理に従事した後、2006年にゴルフダイジェスト・オンラインに入社。マーケティング部の責任者としてマーケティング全体を統括するとともに、解析チームの立ち上げ、DMPの構築、BIによる見える化など、マーケティング情報システム基盤を整備。2013年9月、エクスぺリアンジャパンに入社しCMO(最高マーケティング責任者)としてBtoBビジネスの経験を経て、現在、IDOM(旧:ガリバーインターナショナル)にてマーケティングチームを率いる。
※本記事は「株式会社IDOM」に社名変更前に開催したセミナーのレポートのため、本文内の記載は「株式会社ガリバーインターナショナル」となっています。

レガシービジネスで最先端の取り組みに挑戦し続ける異色の会社

国内販売シェア1位、日本で唯一のハイパーグロスカンパニー

ガリバーインターナショナルは車の買い取りや中古車販売をしている会社で、国内販売シェアは1位です。最近ではグローバル展開を加速し、ニュージーランドやオーストラリアでの展開もスタートしました。ニュージーランドやオーストラリア、インド、シンガポールなどイギリス系の旧植民地は右ハンドル。右ハンドルの世界には日本の車を、そのまま輸出できます。

店舗数は日本全国に約500。店舗数では世界第2位です。1位はカーマックスという米国の中古車会社で、ガリバーは世界一を目指しています。2016年2月期の売上高は約2,100億円、営業利益は約75億円でした。年間18万台の買い取りをして、11万台を卸し、7万台を直接売っています。

ガリバーは1994年に設立されました。まだ20年ほどしか経っていません。設立から史上2番目の短期間で店頭公開し、「ハイパーグロスカンパニー」という称号をいただきました。ハイパーグロスカンパニーとは設立10年以内に売上10億ドルを達成した超急成長企業のことで、ガリバーは日本で唯一のハイパーグロスカンパニーとして海外で表彰されています。
ガリバーは中古車の買い取りや販売というレガシーなビジネスをしていますが、創業以来、最先端の取り組みに挑戦し続けているちょっと変わった会社です。

「画像販売」で2週間で売り切る、世界で初の中古車販売モデル

流通の仕方にも特徴があります。ガリバーでは一般消費者から車を買い取り、キレイにして、いろいろな販売チャネルで売っています。中古車ビジネスの最大の弱点は在庫換金率が非常に悪い点。買い取って店頭に置いている間に商品はどんどん劣化します。高額商品ですから簡単には売れず、キャッシュフローが非常に厳しいビジネスです。
その問題を解決するために、ガリバーは買い取った商品を2週間しか売りません。売れなかった商品はBtoBのオークションに出し、キャッシュフローを担保しています。これはガリバーが世界で初めて取り組んだモデルで、資金繰りが非常に楽になり、大量の車の買い取りが可能になりました。

さらに販売形態にも特徴があります。これもガリバーが世界初らしいのですが、全国500の店頭でお客様の車を買い取った瞬間、買い取った営業マンが車をキレイに磨いて、商品情報をデータベースに画像登録し、その日中、もしくは翌日には販売可能な形にします。全国の買い取り兼販売店舗にお客様が来たとき、当日に買い取りした車を売ることもできます。2週間で売り切ることができるのは商品化のスピードが速いからです。
車は現車を見ないと買ってもらえないと思われていましたが、意外なことに、お客様は車を見なくても購入します。車は乗っても、あまり違いがわからない。それよりは豊富な品揃えから選べるほうがうれしいと、ガリバーの画像販売が支持され、販売台数日本一になりました。

画像販売は海外進出しやすいメリットがあります。例えば、ニュージーランド店でも現車を見せずに画像だけで売ることができます。日本の数万点という在庫の中から、お客様が自由に選べるわけです。
海外の中古車はビックリするくらいボロボロです。海外の方が日本の走行距離3万kmのピカピカな中古車を見ると、なかなか中古車だと信じてもらえない(笑)。日本の中古車は優秀で、画像販売によって世界展開しようと考えています。

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