ファンコミPR Blog > 2017年12月期第4四半期決算説明会ダイジェスト

カテゴリー:投資家関連情報

2017年12月期第4四半期決算説明会ダイジェスト

2/9に開催いたしました、アナリスト・機関投資家向けの2017年12月期第4四半期決算説明会から、一部ダイジェストをお届けします。

2017年第4四半期の結果は、売上高が88億4800万円で直前四半期比14.9%減、昨年四半期対比5.4%減と急落、四半期経常利益も11億2900万円となり、直前四半期比27.4%減、昨年四半期対比20.9%減と大きく低下しました。
理由は第3四半期決算説明会でご説明いたしましたネット広告市場の環境変化によるものです。
利益の方が減少幅が大きいのは変化への対応コストが先行しているためで、当社のビジョンであり最大の強みでもある成功報酬型アドネットワークというビジネスモデルにさまざまな面から修正の必要が生じ、対応に注力した四半期となりました。

 

こちらが連結経営成績です。
当期純利益のみ昨年対比で増えているのは、昨年損失を持った子会社を吸収したことに伴う税務上の増加になります。

 

続いて2018年12月期連結業績予想です。
配当予想については、今期は昨年と同じ19円を予想させていただいています。

 

第4四半期のセグメント別売上高の内訳です。

当社では「CPA型アドネットワーク事業」と「CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業」の2つのセグメントを設けているほか、昨年7月のシーサー株式会社の買収に伴い「その他」という項目を設け、そちらにシーサー株式会社の売上高を含めています。

「CPA型アドネットワーク」には、アクションに対して広告料が発生する広告サービスを含めており、アフィリエイト広告サービスである「A8.net(エーハチネット)」の他、CPI(Cost Per Install・スマートフォンアプリインストール)型広告サービスの「seedApp(シードアップ)」「adcrops(アドクロップス)」もこのセグメントとしています。
※「Moba8.net」は昨年8月で既に終了済みのサービスとなります

こちらは昨年対比で4.2%減でした。

「CPC/ターゲティング型アドネットワーク」には、いわゆるアドテク(アドテクノロジー)領域のサービスを含めており、アクションに至る前の送客(クリック)に対して広告料が発生するCPC(Cost Per Click)型広告サービスの「nend(ネンド)」と、最適なユーザーへ広告配信するリターゲティング広告サービスの「nex8(ネックスエイト)」が該当します。

こちらは昨年対比で14.6%減となりました。

 
CPA型アドネットワーク事業のビジネスモデル紹介ページ >>
CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業のビジネスモデル紹介ページ >>
サービス紹介トップへ >>

 

国内最大級のアフィリエイトサービスであるA8.netは前年同期比で売上が5.6%増、稼働広告主ID数が6.1%増、登録パートナーサイト数が9.8%増という結果でした。
増収は確保しましたが、残念ながら過去最高を更新した第2四半期から売上を落としてしまっています。
月間新規メディア(アフィリエイトサイト)会員登録数はトレンドに大きな変化はありません。

 

seedAppは第3四半期から新しくご報告させていただくことになりました。
こちらはアプリのインストールに応じて広告費用が発生するCPI(Cost Per Install・スマートフォンアプリインストール)型サービスですが、アプリの稼働状況に応じて費用を決定する機能を持ち、より広告主の広告効果・パフォーマンスに寄り添う内容になっています。
クローズド型アドネットワークとしてサービス開始から3年目を迎えており、少しずつ順調に数字が積み上がってきています。

 

adcropsもアプリのインストールごとに課金が発生するCPI(Cost Per Install・スマートフォンアプリインストール)型サービスです。
こちらは海外メディアの登録比率が高くなっていることもあり、海外を中心に問題になっているアドフラウド(不正広告・広告詐欺)への対応を優先していることから、売上は下がり気味です。
アドフラウド問題については対応が完了してきており、第4四半期を底に出来ればと考えています。

 

nendは好調だった第3四半期に対して大きく数値を落としました。
第3四半期はゲーム関連広告の好調がありましたが、第4四半期に予算が継続しなかったこと、ITP問題(※1)により従来のCookieによるトラッキング(広告効果計測)が出来なくなり、提供メニューの1つであるターゲティング広告等の効果が発揮出来なくなったことが要因です。
また市場環境の変化として、これまで主流だったディスプレイ広告が苦戦し、動画広告が伸びてきていることも挙げられます。
動画広告においては現状SNSのフィードに流れるようなものが中心で、そこの予算を取り切れていない状況です。

※1)ITP(Intelligent Tracking Prevention)問題:昨年 9月より配布が開始されたiOS11において、標準ブラウザのSafari11のCookie機能に標準で制限がかかることになり、ネット広告業界で広く採用されるトラッキングの仕組みが一部機能しなくなる問題

 

nex8はアドテクのプレイヤーとしてはDSP(※2)に当たる、消費者の属性や趣味嗜好をターゲティングして配信していくサービスです。
こちらもITP問題により主力の配信手法であるダイナミックリターゲティングのiOS分の売上が落ち、直前四半期より売上が落ちました。

※2)DSP: Demand Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)の略。広告主の広告効果を最大化する仕組み。

 

海外戦略子会社アドジャポンは本体のサービスと海外のサービスをつなぎ込む代理店としての機能と、自身が独自に運営する海外向けのアドプラットフォームとしての機能があります。
昨年4月に動画広告配信サービス「viidle(ヴィードル)」の提供を開始しており、投資が先行していることから営業利益は赤字となっています。

 

シーサー株式会社は昨年7月3日付で子会社化し、7月より連結対象となりました。
こちらはブログシステム・SeeSaaブログの運営を主力事業としている他、スマートフォンアプリの企画・開発、自社メディア運営など行っていますが、現在、提供サービスの中身を見直し、本体と共同で新しいサービスの企画も進めています。

 
第4四半期の状況としては、18年間取り組んできたやり方が通用しなくなり新しい方法に切り替えるということで、営業側は新規受注やプロモーション立ち上げにかなりの時間を取られ、開発側もその対応に多くリソースを割かれました。
現在はそのような急激な変化に伴う混乱が落ち着いてきて、新しい体制に移行し始めています。

2018年上期は引き続きそういった対処が残るため利益率の悪化と売上高の低迷が予想されますが、サービスとして通用しなくなりそうなものについては新しいサービスにリソースを振り替えるということも行って下期に向けて改善し、下期には昨年上半期売上高の到達と昨年下半期を上回る利益率を目指したいと考えています。
ITP問題、動画広告への広告予算シフト、Web検索アルゴリズムの変化などさまざまな市場環境変化・複合的な要因にひとつひとつ対応して、逆にいまの状況をより良い飛躍につなげられればと思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 
決算説明会資料(全ページ)および決算説明会動画(質疑応答含む)は、当社コーポレートサイトにて公開しています。

詳細は下記よりご参照ください。
2017年12月期第4四半期決算説明会 決算説明会資料・動画:
https://www.fancs.com/ir_release/2018/02/09/4724
投資家情報トップ:https://www.fancs.com/investors

 

また、IR情報・PR情報・採用情報など、ファンコミュニケーションズグループの最新情報は各種公式アカウントでも随時お知らせしています。
ぜひ「いいね!」「フォロー」をよろしくお願いいたします!

F@N公式Facebookページ:https://www.facebook.com/fancscom
F@N公式Twitter     :https://twitter.com/fancs_PR